ずっと隣で

40代終わりに出逢って好きになった彼とのことを残しておきたくて。お互いに既婚でしたが、彼は先に独りになり、『私の席と居場所』を用意してくれました。彼の隣で生きる日までの正直な思いを綴ります。

彼の優しさ

(続きです)

「蒼空と早く一緒になりたい。

今すぐは無理なのはわかる。いつになったら大丈夫になる?いつまで待てばいい?」


私、答えることが出来ませんでした。


しがらみとか情とか、そういう類いのものではなく、私と彼の将来についての覚悟....仕事、友達、親戚そういうものもすべて捨てる。その覚悟が私には出来ていない。


「いつって言えない。ごめんなさい、いつって約束を今すぐに出来ないよ。」


ズルいとおもうから、泣きたくない、泣いちゃいけないって必死で我慢してたけど、少し涙が流れてきました。


彼はそれ以上何も言わずにギュッと抱きしめて「今日はもう帰ろう。明日、モーニングコールしてくれる?」と促されて、帰り仕度をしました。


翌朝、早出の私から彼にモーニングコール。

「おはよう」それ以上何も言えない私。


「おはよう。昨日はごめん、無理言ったね。


大丈夫だから。待つのは平気。蒼空の居場所は、もうちゃんとあるから」


朝からまた、泣かされました。


本日も読んで下さりありがとうございます。