彼の優しさ
(続きです)
「蒼空と早く一緒になりたい。
今すぐは無理なのはわかる。いつになったら大丈夫になる?いつまで待てばいい?」
私、答えることが出来ませんでした。
しがらみとか情とか、そういう類いのものではなく、私と彼の将来についての覚悟....仕事、友達、親戚そういうものもすべて捨てる。その覚悟が私には出来ていない。
「いつって言えない。ごめんなさい、いつって約束を今すぐに出来ないよ。」
ズルいとおもうから、泣きたくない、泣いちゃいけないって必死で我慢してたけど、少し涙が流れてきました。
彼はそれ以上何も言わずにギュッと抱きしめて「今日はもう帰ろう。明日、モーニングコールしてくれる?」と促されて、帰り仕度をしました。
翌朝、早出の私から彼にモーニングコール。
「おはよう」それ以上何も言えない私。
「おはよう。昨日はごめん、無理言ったね。
大丈夫だから。待つのは平気。蒼空の居場所は、もうちゃんとあるから」
朝からまた、泣かされました。
本日も読んで下さりありがとうございます。
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